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三度目の殺人 感想

三度目の殺人 感想

是枝裕和監督が「何が真実なのかわからない法廷劇」として撮った作品が「三度目の殺人」です。

 

劇中に出てくる殺人は二度。

では三度目は何かというと、おそらく役所広司演じる三隅の死刑判決を指しています。

そしてその「殺人」を無意識のうちに犯したのが、死刑を求刑されていた三隅の減刑のために奔走していた、福山雅治演じる弁護士重盛だったかも、という物語です。

 

一度目の殺人で三隅を逮捕した渡辺が

「なんだか、空っぽの器のような」

と表現した三隅は、

その器に人の殺意を受け入れて、実行してきました。

それは自分のためではなく、誰かのために罪を犯したようでもあり、裁きを与えているようでもあります。

しかし最後に三隅は

「駄目ですよ重盛さん。僕のような人殺しにそんなこと期待しても」

と、重盛を切り捨てます。

その言葉に重盛は、三隅が重盛の想いをその器に受け入れたのではないか、と思い至り愕然とします。

重盛が十字路に佇んで空を見上げる姿を真上から映して、エンドロールが流れます。

 

ただ、三隅の口からは最後まで、本当の殺人の動機は語られません。重盛が想像した通り、他の誰かのためだった可能性も、残されています。なぜなら三隅は、自分を「器」だとは認識していないからです。

 

ご覧になっていない方は、これを読んでも訳がわかりませんねw

拘置所の面会室での、福山さんと役所さんの会話のやりとりが見どころの作品。

1回見ただけでは、話の筋やセリフの意味がよくわからず、この感想を書くのに録画した映像を何度か見返しました。

噛めば噛むほど、味が出てくる余韻の残る映画です。日本アカデミー賞6冠ですから、観て損することはありません。福山さんがノミネートされなかった理由は、謎です。いい演技をしていると思います。

 

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