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テス 感想

テス 感想

18歳のナスターシャ・キンスキー見たさに、3時間近い大作を録画して観ました。

18世紀後半、ヴィクトリア朝のイギリスの田舎町で起こった悲劇を描いた作品です。

この時代に貧しい家に生まれた娘は、若いうちから資産家の家に奉公したり、大都市に出て働き、家族を支える存在でした。奉公先では、テスのように情婦にされる娘も少なくなかったのでしょう。美しければ美しいほど、その可能性も高かったかもしれません。

当時のイギリスでは、奉公に来た娘が主の子息と結婚することはありえませんでした。ロンドンのような大都会では、階級差を越えて結婚したカップルもあったそうですが、結婚は夫の家族には内密にされ、表向きは主と召使いという関係を一生通していたそうです。

そういう時代に起こった悲劇ですが、今なら騒ぎ立てるような問題ではありません。そもそも出会う前に起きたことで不貞と咎められてもねぇ、という話なのですが、それは今の感覚で観るからですね。

そういうわけで、個人的にはあまり感情移入できる映画ではなかったのですが、この頃のナスターシャ・キンスキーは、本当に美しいです。

若きナスターシャ・キンスキーを鑑賞するための作品という感じでした。

それから、この時代のイギリス上流階級の男性は、中身がいかに下衆でも冷淡でも、振る舞いはあくまでも紳士なんですね~。

相手への思いやりから出ている態度というよりは、紳士のあり方といったような様式を守ることで、誇りとか自尊心を満たす行為なんでしょうけれど。